【三浦】 ホテル「一日も早く」油壺開発 地元関係者切実な声 2025年10月9日(木)神奈川新聞地域面かながわワイド
三浦市三崎町小網代にあった水族館「京急油壺マリンパーク」跡地利用に向け、所有者の京急行電鉄と三井不動産が共同でリゾートホテルの事業化に取り組むことが発表された。マリンパークの閉館から4年。観光客が遠のく中、地元関係者からは「一日も早く開発してほしい」と切実な声が届く。
マリンパークは国内水族館の先駆けとして人気を呼んだが、施設の老朽化などで2021年9月、53年間の歴史に幕を下ろした。その後キャンプ場として暫定利用され、24年3月に隣接のホテル京急油壺観潮荘と同時に営業を終了した。現在は両跡地とも更地になっている。マリンパーク閉館後、京急電鉄は25年度までに大手運営会社と共同で新たな滞在拠点を整備するとしていた。しかし具体化することなく4年が経過。県の調査では、油壺地区を訪れる観光客は24年には16万3千人にとどまり、閉館した21年から7割近く減少した。観光客をターゲットにした飲食店が店を畳むなど地元への影響は大きい。両社は恵まれたロケーションを生かした新リゾートエリアの創出を目指し、今年9月26日付で協定を締結した。広さは隣接の観潮荘跡地を含めて約4.6ヘクタールに及ぶが、具体的な内容や事業化までのスケジュールは示されていない。地元で民宿や釣り船を営む市観光協会の出口浩副会長は「まだ正式な報告はないが、ようやく動き出す感じだ」と受け止め、「地元と連携しながら、具体化させてほしい」と注文していた。(佐藤浩幸)
白黒で一部カラー.png)

