横須賀 海の仕事に関心を4小学校児童ら乗船体験

船の魅力や海の仕事に理解を深める「体験クルーズ」が19日、横須賀・久里浜港周辺で開かれた。同市立神明、馬堀、池上、桜の3、4小学校の3、4年生の児童ら約290人が、同港と千葉・金谷港を結ぶ東京湾フェリーの「かなや丸」に乗船し、約2時間の航海を楽しんだ。子どもたちは船員の仕事に興味を持ってもらい、将来の職業選択に役立ててもらおうと、全日本海員組合が主催した。同様の取り組みは全国で行われており、同市立小の児童を対象にしたのは初めてという。
児童らは6班に分かれて行動。デッキではロープワークの体験が行われ、柱やパイプなどにロープを一時的に固定する「まき結び」や船を桟橋に係留する時などに使われる「もやい結び」に挑戦した。悪戦苦闘しながら結び終え、強く引っ張ってもほどけない頑丈さに感心する姿が見られた。
ブリッジでは今年3月まで同社の船長だった沖村佑希さんが船の仕組みなどを解説。児童からはレーダーの見方や、昼食はいつ食べるのか、という質問が飛んだ。日本の貿易には船が重要な役割を果たしていると説明を受けると真剣な表情で聞いていた。船内からは観音崎や猿島などの名所を眺め歓声が上がる場面も。神明小3年の池田凪さん(9)は「船員の仕事は格好良くて勉強にもなった。ロープを固く結べたので家族にも教えたい」と笑顔を見せ、同組合の平岡英彦国内局長は「体験クルーズを通じて、船員という職業を子どもたちに知ってもらえたらうれしい」と話した。(最上翔)

2025年9月20日(土 )神奈川新聞地域面

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