最後の訪問 練習に熱 横須賀の合唱団 会津若松で合同公演 復興支援交流10回で幕 2025年9月26日(金)神奈川新聞地域面

横須賀市の合唱団メンバーが10月、同市と友好都市提携している福島県会津若松市を訪れ、合同交流コンサートを開催する。東日本大震災の復興を支援するための訪問も今年で10回目。現地は落ち着きを取り戻し、節目の年に一区切りつけることになった。メンバーらはフィナーレを飾ろうと練習に励んでいる。(佐藤浩幸)
訪問するのは横須賀市合唱団体連絡協議会(53団体)に加盟する18団体の50人。10月11日から1泊2日の日程で会津若松市を訪問し、11日午後2時から同市生涯学習総合センターで地元のあいづ合唱団連絡会メンバーと合同コンサートを開く。
会津藩は1810年に江戸湾警護のため三浦半島の鴨居と三崎に陣屋を構え、多くの藩士や家族が移住してきた。横須賀、会津若松両市は歴史的なつながりを縁に2005年、友好都市提携した。コンサート当日は別会場で提携20周年記念の祝賀会が行われ、その場でも合唱が披露される。
会津若松市には東日本大震災で、東京電力福島第1原発がある大熊町の住民が避難し、同年4月、山田茂雄同協議会会長(85)の元に知人の民謡グループ会長から「風評被害で産業や観光が停滞している。一人でもいいから会津若松市に来てもらい、歌声で激励してほしい」と電話が入ったのがコンサートのきっかけだった。同年6月に開催された初回は横須賀から90人が参加し、コロナ禍前の19年まで毎年交流は続いた。9回までの出演団体は42団体、出演者は約1200人に上った。山田会長は「初回の歓迎ぶりは今も忘れられない。歌声を通じて心が通い合い、交流が深まった」と振り返る。最後のコンサートは両市の市歌の合唱で始まり、横須賀と会津若松の合唱団がそれぞれ歌声を披露した後、「荒城の月」などを合同で合唱する。

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