2025/08/23 朝日新聞朝刊オピニオン面、「仕事も家事育児も 『労災』に表れない、女性の過労」
朝日新聞「多事奏論」(編集委員・岡崎明子)に掲載されたコラム、女子会で「暑気払い」をしていた際、ふとした会話の中で「ママ友が突然倒れて車いす生活になった」との報告を聞きました。フルタイム勤務、夫と2人の子を抱える50代の女性が、激務とワンオペ育児で体調を崩したというその話に、筆者は言葉を失ったと記します 3朝日新聞。
このように過労で健康を損ねる女性は珍しくないものの、「過労死を含む女性の労災は見過ごされている」と、大分大学・石井まこと教授は指摘します。実際、1973年以降約半世紀にわたり、労災統計は男女別人数を公表してこなかったためです。男女雇用機会均等法施行以降、女性にも男性同様の長時間労働が求められるようになったにもかかわらず、この統計の不備が制度の盲点を作っていると問題提起しています 朝日新聞。
記事では、建設業など男性が主体の職種にフォーカスしがちな労災認定の実態から、家事や育児という“可視化されない労働”に追い詰められる女性たちの過労が、制度の網に漏れてしまう現状を問いかけます。